“嫌” xián 、“讨厌” tǎoyàn(魯 暁琨) ~ 【相原茂:監修】 「どうちがう?似たものことば」(64)


似ているけど、使い方はどう違うの?」中国語の専門家達が類義語に関する話をわかりやすく
解説しています。相原茂先生監修のコラムです!
目 次


●第64回

いずれも「嫌う/嫌だ」という意味を持つ動詞だが、“嫌”は“讨厌”より「嫌う」度合が低い。
また、文法的な振る舞いにおいても役割分担があり、両方とも用いられる構文は限られる。
兼語文では “嫌” “讨厌”どちらも使えるが、嫌な度合いによって両者の使い分けがある。


1)我女儿嫌那个小伙子老实,跟他分手了。
Wǒ nǚ'ér xián nàge xiǎohuǒzi lǎoshi ,gēn tā fēnshǒu le.  
(娘はあの青年の大人しいところが嫌で、彼と別れた)

2)他们嫌我年纪大,不让我参加登山队。
Tāmen xián wǒ niánjì dà,bú ràng wǒ cānjiā dēngshān duì.  
(彼らは私が高齢だからと言って、登山チームに参加させない)

3)儿不嫌母丑,狗不嫌家贫。
Ér bù xián mǔ chǒu, gǒu bù xián jiā pín.
(子は母が醜くても気にせず,犬は飼い主が貧しくても嫌わない)

4)我嫌/讨厌她啰唆,不愿意跟他说话。
Wǒ xián /tǎoyàn tā luōsuo, bú yuànyi gēn tā shuōhuà.  
(彼女は話がくどいから、彼女とおしゃべりしたくない)

5)大家都讨厌他爱说谎。
Dàjiā dōu tǎoyàn tā ài shuōhuǎng.
(よく嘘をつくから、彼はみんなに嫌われている)

6)我讨厌别人监视我。
Wǒ tǎoyàn biéren jiānshì wǒ.
(人に監視されるのが嫌だ)


上のような兼語文では、“嫌” “讨厌”どちらも使えるが、意味のニュアンス、つまり嫌な
度合いによって、1)から6)に行くほど“嫌”の使用可能性が低くなり(↓)、逆に“讨厌”
の使用可能性が高くなる(↑)。

1)~6)はどれも人間のある部分または行ったことが嫌いと言っているが、1)2) 3)は
嫌なことが人の性格、生理的な弱点、生活情況などであり、本人がコントロールでき
る事態ではないので、普通“嫌”を用い、“讨厌”を用いない。さらに類例をあげると、
“嫌她性急/长得难看/眼睛太小/脑子笨/胖/瘦/出身低微/家穷/没钱”等がある。

4)の「話がくどい」は性格的なこともあるが、本人がコントロールすればできることなので、
人の認識によって、“嫌” か“讨厌”を選ぶだろう。5)6)は本人が故意にする行為であり、
つまりわざと行なった悪いことなので、普通“讨厌”を用い、“嫌”を用いない。

また、構文上の用法について言えば、“嫌”は形容詞を伴うことができるが、 “讨厌”はで
きない。反対に“讨厌”は形容詞以外の目的語を伴うことができ、また目的語が必須で
はないが、“嫌”はそのような使い方がない。


7)她每月挣5000元,还嫌少。
Tā měiyuè zhèng wǔ qiān yuán,hái xián shǎo.  
(彼女は毎月5000元を稼いでいるが、それでも収入が少ないと不満だ)

8)无论我想买什么,妈妈都不嫌贵。
Wúlùn wǒ xiǎng mǎi shénme, māma dōu bù xián guì.  
(私が買いたいものなら何でも母は値段の高さを気にしない)

9)那个人真讨厌。
Nà ge rén zhēn tǎoyàn.
(あの人は本当に嫌だ)

10)我最讨厌说大话的人。
Wǒ zuì tǎoyàn shuō dàhuà de rén.
(私はほらを吹く人が大嫌いだ)

11)我喜欢睡懒觉,讨厌上闹钟。
Wǒ xǐhuan shuì lǎnjiào, tǎoyàn shàng nàozhōng.  
(私は寝坊が好きなので、目ざまし時計をかけるのが嫌だ)


構文上の制限によって、7)8)では“讨厌”を用いることができないが、反対に9)10)11)では
“嫌”を用いることができない。

(執筆者:魯 暁琨)




相原 茂: 東京教育大学修士課程修了。明治大学助教授、お茶の水女子大学教授を経て、
現在中国語教育の第一人者として活躍中。NHK中国語講座を長年担当。
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)を実施している中国語コミュニュケーション協会代表。

『はじめての中国語』『 Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 』『 中国語空耳ワールド 』等、著書多数。

●相原 茂ホームページ:



中国語コミュニケーション能力検定(TECC)




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