舒服”shūfu “舒畅”shūchàng “舒适”shūshì(戸沼市子)        ~ 【相原茂:監修】 「どうちがう?似たものことば」(42)


「似ているけど、使い方はどう違うの?」中国語の専門家達が類義語に関する話をわかりやすく
解説しています。相原茂先生監修のコラムです!
目 次


●第42回

“舒”が表す「伸びやかでゆったりとした」の意から,この“舒”に包括された語はいずれも,
ゆったりと楽な感じの「心地よさ,快適さ」を表すプラス評価の形容詞である。

“舒服”: 病院ではまず“你哪儿不舒服?”と聞かれることからも分かるように,最も典型的
には,身体の各部位を対象とした具体的な健やかさ,快適さをいう。またより総体的に,人
の身体の感覚器官からおのずと生ずる,あるいは感覚器官が何らかの刺激に対して反射
的に感受する「のんびりとして楽な心地よさ,快適さ」を広く表す。そこから連動して精神的
な心地よさをも表す。重ね型は一般に“舒舒服服”である。


1) 我今天早上胃有点儿不舒服,吃了药后感觉舒服多了。
Wǒ jīntiān zǎoshang wèi yǒudiǎnr bù shūfu,chīle yào hòu gǎnjué shūfu duō le.
(私は今朝ちょっと胃の具合がわるかったが,薬を飲んだらずいぶん楽になった感じがする) 

2) 这套沙发坐着很舒服。
Zhè tào shāfā zuòzhe hěn shūfu.
(このソファーはとても座り心地がいい)

3) 她总是这么和气,叫我心里舒服。
Ta zǒngshì zhème héqi,jiào wǒ xīnli shūfu.
(彼女はいつもこんなふうに人当たりが穏やかで,私を楽な気分にさせてくれる)

4) 在这节骨眼上,我怎能舒舒服服地躺下去啊 ?
Zài zhè jiēguyǎn shàng,wǒ zěn néng shūshufūfū de tǎngxiaqu a ?
(この肝心かなめの時に,どうしてのんびり横になってなどいられようか)


“舒畅”:“舒”に“畅”「滞りがない,痛快だ」が加わった“舒畅”は,一般に“心情舒畅”のように
“心情”(気分,気持ち)との組み合わせで言うことが圧倒的に多い。精神的に何の拘束やわ
だかまりもなく,気持ちがパッと晴れるような「胸のすく思いの心地よさ,快適さ」を表す。

こちらは精神的な快適さを言うものであるから,“舒服”が “身体舒服”“这床舒服”と言えるの
とは異なり,“×身体舒畅”“×这床舒畅”とは言わない。重ね型は一般にあまり使わない。


5) 郁积心头多年的隔阂一扫而光,心情格外舒畅。
Yùjī xīntóu duōnián de géhé yī sǎo ér guāng,xīnqíng géwài shūchàng.
(長年のわだかまりがきれいさっぱりなくなって,気持ちがなんともスッキリした)

6) 我不喜欢他傲慢的神情,跟他说话时心情很不舒畅。
Wǒ bù xǐhuan tā àomàn de shénqíng,gēn tā shuōhuà shí xīnqíng hěn bù shūchàng.
(私は彼の尊大ぶった顔つきが嫌いで,彼と口をきくときは気分がよくない)


“舒适”: 主として環境や生活などを多く描写の対象とする。暮らしの設備や環境の整えられ方
などが行き届いていて,主体がそこに身を置いて快適だと感じる,つまり「身を置く環境の心地よさ,
快適さ」を表す。重ね型は一般にあまり使わない。


7) 这间房又大又亮,生活起居很舒适。
Zhè jiān fáng yòu dà yòu liàng,shēnghuó qǐjū hěn shūshì.
 (この部屋は広いし明るくて,住み心地がよく快適だ)

8) 让老人在舒适的环境里安度晚年。
Ràng lǎorén zài shūshì de huánjìng li āndù wǎnnián.
(お年寄りに心地よい快適な環境で平穏無事に老後を過ごしてもらう)

9) 住宅的舒适度应包括合理的空间布置、通风、日照、隔音等。
Zhùzhái de shūshìdù yīng bāokuò hélǐ de kōngjiān bùzhì、tōngfēng、rìzhào、géyīn děng.
 (住宅の快適度には合理的な空間配置,通風,日照,防音などが含まれていなければならない)


“舒服”“舒畅”“舒适”の基本的な区別は以上の通りである。ただし,例文7)8)などは“舒适”“舒服”
のいずれでも言えるように,「心地よさ」を表す場合,“舒服”が最も一般的に広く使われる。なお,
特に口語では“舒服”とほとんど同義で“舒坦”shūtanも多用される。

(執筆:戸沼市子)




相原 茂: 東京教育大学修士課程修了。明治大学助教授、お茶の水女子大学教授を経て、
現在中国語教育の第一人者として活躍中。NHK中国語講座を長年担当。
中国語コミュニケーション能力検定(TECC)を実施している中国語コミュニュケーション協会代表。

『はじめての中国語』『 Why?にこたえるはじめての中国語の文法書 』『 中国語空耳ワールド 』等、著書多数。

●相原 茂ホームページ:



中国語コミュニケーション能力検定(TECC)







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